2018年9月11日火曜日

VOICE 98/学生(京都府・男性)

 私はこの4月から鍼灸学校の3年になるにあたり、知識的にも技術的にも多くの不安を感じており、今後の道筋を見失いかけている所、吉川先生の刺さない鍼”陰陽太極鍼”をネット上でお見掛けしました。やさしい鍼を目指している自分にとってうってつけの内容だと確信し、吉川先生のDVDを購入し拝見した所、さらに興味をそそられました。まだ学生の身で、前も後ろもわかっていない自分が研修を受けさせて頂くなどおこがましいと思いつつも、直にこの目で見てみたいという欲求にかられて思 い切ってお願いすることに至りました。
 
 終わってみて正直、この時期に研修を受けさせて頂いて大正解であったと心から喜んでおります。私の鍼灸に対する考えを根幹から揺るがし、この道を選んで良かったと心より思っていると同時に、私の理想の鍼灸師像というのが少し見えてきたように思えます。
 
 私は先生の治療を目の当たりにして多くの衝撃を受けたのはもちろんの事、それ以上に先生の長年の経験をもとに生み出されたこの技術を惜しみもなく 披露して下さり、御教授して頂いた事に大変感銘を受けました。一人の先生しか使えないような手技など技術とは呼べず、受け継いでいくことができる手技こそ 真の技術だと改めて思いました。現に、武田先生や加納先生が吉川先生と同じような施術をされているのを見て、また患者さんが同じように満足されているのを 見て、”陰陽太極鍼”の素晴らしさを再認識致しました。
 
 どうしても医療は先生主体で患者さんへの一方通行で、施術者はつい傲慢になりがちですが、先生は患者さんと共に病気に立ち向かっていこうという姿勢で常に患者さん側に立っておられました。本来医療というものはそういうものなのだと思い知らされました。
 
 先生はお人柄も素晴らしく、しばらくするともう長年ここにいたような感じで楽しく過ごすことができあっという間に研修期間を終わってしまったような印象です。その一方、先生の鍼灸治療への飽くなき探求心をまざまざと見せつけられ、生涯勉強だと強く感じました。今の技術に満足することなく、さらなる高みを目指されている姿を見ると次回お会いする時は、またあっと驚くような施術をされているのではとワクワクしています。
 
 今回の研修を終えて、もっと勉強したい、もっと技術を向上させたいという欲求で溢れかえっている自分がいます。この経験を今後の学校生活およびその後の鍼灸師としてのキャリアに活かしていきたいと思っております。(2016年)

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