2018年9月11日火曜日

VOICE 104/鍼灸師・鍼灸学校講師(東京都・男性)

 今回、小脳変性症でドクター(医者)から手の施しようがないと言われ、絶望のなか、東方鍼灸院に辿り着いた患者さんの治療に立ち会えたことが大きな収穫でした。
今回は2日間と短い研修だったので、この患者さんの5回目の治療を1回だけ見学しました。
 
 患者さんは一人で歩くことができなく、奥さんに支えられて何とか通院しています。そんな患者さんが治療後に、なんと3歩ほど自分で歩くこ とができました。本人も奥さんも、吉川先生もスタッフも、皆びっくりしました。拍手さえも起きました。奥さんは涙ぐんでいるようにも見えました。吉川先生も、「ツボの力ってすごいわねー」と言って驚いています。喜んでいます。
 
 「必ず効果があるか、やってみないとわからないところがあるけれど、患者本人と、その家族と、治療者がこころを一つにすると、奇跡が起こるのよ」と吉川先生がおっしゃっています。陰陽太極鍼は、患者のその時に、開いていて反応が生まれるツボ(開穴)を探し、調整してゆきます。鍼は刺すことなく、肌に張り付けるだけ。まったく皮膚に刺すことはしません。慎重に、真剣に探ってゆく治療の作業は、習得するのに数週間で十分だと伺いました。(早い人だともっと短い人もいるらしいです。)
 
 私は3回目の研修だったのですが、吉川先生は、他の治療院のスタッフと何かが違うと感じていました。そして、それは患者が治ると信じる力なのではないか、患者の治癒を喜ぶ心なのではないか?と今回の研修で思いました。
 
 鍼灸学校を出ても治療ができるようにはならない人が多いです。なぜなら、実習の時間があまりにも少ないから。まず核となる治療法を身につける必要があるでしょう。それには吉川先生の陰陽太極鍼はうってつけだと思います。
 
 また、吉川正子先生の基には全国から難病の患者さんが来院します。普通の鍼灸院では、中々会うことのできないような患者さんです。そしてそんな難病の患者さんすら鍼灸治療による変化があることを、目の当たりできる東方鍼灸院での研修はすばらしい機会だと思います。(2017年)

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