2018年9月11日火曜日

VOICE 78(長期研修)/鍼灸師(東京都・女性)

 私が東方鍼灸院を知るきっかけとなったのは、松田博公氏の「鍼灸の挑戦」(岩波新書)という本です。北海道の鍼灸師で、目の治療を得意とされている先生ということで、吉川院長のことを知りました。私は生まれた場所が北海道(東京在住)で、大学のころは毎年訪れていたので、東方鍼灸院のことはなんとなく頭にずっと残っていました。
 
 その数年後、東京の鍼灸学校で学び始めることになるのですが、そこで講師をされていたのが松田博公氏でした。吉川院長と親交があるという松田先生から、吉川先生の刺さない鍼の話を聞き、いつかお会いしてみたいと思うようになりました。
 
 鍼灸学校2年目の頃ランニングにはまった時期があり、その年の6月初めてレースに参加することになりました。場所は生まれ故郷の小樽でした。どうせ北海道に行くなら、帯広にも行ってみよう思いたち、初めて東方鍼灸院の治療を受ける事になったのです。北海道に渡る3日ほど前、練習のしすぎから左膝の内側が痛むようになり、走ることが出来なくなりました。本番では走れないかもしれないと半ばあきらめながら、東方鍼灸院にやってきました。
 
 全身を触れて行きながら、選んだツボが左膝内側ではなく、反対の足のかかとの外側の申脈(しんみゃく)というツボだったのに驚きであったこと、また全身を撫でてもらうことの気持ち良さを感じました。治療が終わりベッドから起きて歩いてみると、膝の痛みが消えていました。さっきまで痛かったのが、まるで嘘のようです。
 
 当時は、そのうち痛みが戻ってくるのではないかと半信半疑でいましたが、その2日後の大会では完走でき、しかも自己ベストのタイムも更新したのでした。痛い場所に治療をするだけではなく、陰陽で経絡の流れを整えていく、というのが本当にあるんだということを自分の体で感じた体験でした。
 
 その後、鍼灸学校を卒業してからは暫く訪問マッサージの仕事に携わっておりましたが、この度ご縁があり、前々から学びたいと思っていた東方鍼灸院で研修をさせて頂けるようになりました。しっかり技術を学び、より多くの方にこの方法を知ってもらえるよう精進して行きたいと思っております。よろしくお願い致します。(2014年)

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