2018年9月11日火曜日

VOICE 41/鍼灸師(愛知県・男性)

 吉川先生の治療を間近で見学させて頂いた率直な感想は、鍼、王不留行を皮膚に置くだけで生体が変化する事実であり、あたかも精密機器を微調整するかの如く、繊細な治療であった。
 
 経絡は、生体を微調整する為の極めて有用なシステムであると思った。このシステムを運用するには、様々な約束事や運用方法がある。吉川先生は、この様々な運用方法を縦横無尽に駆使し治療にあたっている。
 
 特筆すべきは、その取穴法である。患者さんとの阿吽の呼吸により、その日、その時の開穴をフェザータッチの切経により導き出す過程は、治療を完結する為の患者さんとの共同作業であり、治療開始と共に刻々と変化する体の様子は、圧巻であった。
 
 多汗症の自分にとっては、フェザータッチの切経を会得するのは容易なものではなく、鍼灸理論の勉強不足にいたっては、何ともしがたいものがあった。
 
 吉川先生の鍼灸界全体の将来を見据え、持ち得ている技術、知識のすべてを惜しみなく発信している姿には、感銘を覚えた。吉川先生に教えて頂いた、陰陽太極鍼を今後の臨床に活用すべく研鑕する事を、決意も新たにする研修であった。(2012年)

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