2018年9月11日火曜日

VOICE 96/医師(大阪府・男性)

 吉川正子先生の陰陽太極鍼は、鍼灸を治療に取り入れ始めて2年目の頃に「松田博公対談集ー日本鍼灸を求めて」(緑書房)や鍼灸OSAKAなどの雑誌を通じて知りました。ビデオを拝見させていただいても、正直なところピーンと来なかったのは、今思えば、まだまだ鍼灸の知識と経験が乏しかったからで、とても恥ずかしく思います。
 
 あれから数年を経て、再度、吉川先生の陰陽太極鍼を読ませていただいた時に「これだ!」と雷に打たれたような喜びを感じました。ちょうど新医院の開業準備中で長期のお休みが取れましたので、1週間の短期研修をお願いしたところ、快く受け入れて下さいました。
 
 それまで経絡治療からは少し距離を置いていたので、知識のなさが見え見えなのに、吉川先生は一から丁寧に優しく教えて下さるので大変勉強になりました。初日のお昼休みに「これから実技をします。私に鍼をして」とおっしゃられたのには驚きました。「大丈夫、みんな1週間したら陰陽太極鍼ができるから」の嬉しいお言葉に甘えて、吉川先生に切診・置鍼をさせていただいたのが帯広の最高の思い出です。
 
 「そこそこ、上手ですよ」のひと言ひと言が大きな励みと自信になりました。1週間の間に、いろいろな病状の患者さまへの治療を見せていただきましたが、初診再診、病状に関わらず、どの患者さまにも丁寧に切診置鍼されていく姿に吉川先生の素晴らしい人となりを見ると共に、「王道の治療はかくあるべ し」のお手本を示して頂けたように思います。
 
 鍼灸で患者さまにも喜んでいただく機会も増え、数をこなしていく術も覚え始めた頃でしたので、吉川先生の患者さまに向かわれる真摯な姿は、私の鍼灸漢方治療を再び善の道へ向かうようにと軌道修正して下さいました。
 
 新しい年を迎え、新医院で鍼灸漢方治療を再開しました。もちろん陰陽太極鍼を使わせていただいています。他の病院で匙を投げられた難病や不定愁訴の患者さまが来られても、自信を持って「治りますよ」と言ってさしあげられるのは、ひとえに吉川先生のおかげです。
 
 吉川先生に教えていただいた陰陽太極鍼の優しい切診と丁寧な置鍼を施術していくと、どんな病状や愁訴でも着実に軽快していくのが感じ取れます。新医院では、西洋医学のよいところ、東洋医学のよいところ、それぞれをうまく使いこなしながら未病を癒やし、患者さまにどんどん「ごきげんさん」になっていただける医療を創造していきます。その中心に吉川先生の陰陽太極鍼が一際光り輝いて見えています。吉川先生のおかげで、これからたくさんの患者さまに喜んでいただけます。(2016年)

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