2018年9月11日火曜日

VOICE 25/大学教授(京都府・男性)

 何よりも、開穴のツボの取り方、触り方、場所、診察の流れ、治療の実際を目の当たりに出来たこと、また、自分の身体で身を以て体験できたことがとても良かったです。
 
 ふくらはぎの3ポイントの把握痛は、把握されるだけで痛みや固さの感覚は自覚できるものですが、1本鍼を貼り付けただけで、「ここまで変化する か!」と自分自身驚くほどの変化が体感できたことは、とても感動的でした。さらに、期門の圧痛もいつも自分で気にしていたところですが、それすら変化しているのは、これまたびっくりでした。
 
 鍼は刺すもの・・・と一般的には考えられておりますが、皮膚面上に貼り付けるだけでも、大きな効果を引き出しうることを日々実践されている、吉川先生の臨床の姿は、とても意義深いものであると思います。ただ、それをきちんと受け入れることの出来る人は少ないのではないかと、若干の危惧を覚えます。
 
 もしも、小生自身が経筋研究の中で、皮内鍼を刺さずにツボに乗せて絆創膏固定するだけで、十分な鎮痛効果が出せることを体験していなかったなら、 また、絆創膏を貼るだけでも有意な鎮痛効果が出現することを経験していなかったなら、小生自身もすぐには理解できなかったかも知れません。
 
 また、緩和ケア現場において、正気の虚が進行した患者さんでは、刺入鍼では注意して刺入しても気を漏らしてしまって症状が悪化したり、気虚発熱を起こしたりすることが多く、テイ鍼を用いて接触刺激をする方が治療効果が高いことを経験しておりましたので、鍼の貼付療法とも言うべき吉川先生の治療方式はとても興味深く、有意義な見学でした。(2011年)

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