2018年9月11日火曜日

VOICE 55/鍼灸師(福岡県・男性)

 おかげさまで、二日間という短い研修でありながら、先生の治療法の素晴らしさを実感することができました。僭越ながら私なりの感想を以下に書かせていただきます。
 
 先ず、先生の治療法の素晴らしい点ですが、第一は、何といっても多くの患者さんが治療効果を実感し、実際に症状が改善しているところです。もちろん、私もその一人です。局所治療を行わないで十分な成果があがっていることにとても魅力を感じました。
 
 第二は、患者さんが経脈や経穴の存在を実感できる点です。多くの患者さんは局所の施術を行わないと不満を感じるのですが、切経における感覚の変化や頚部・腹部・下腿などの反応の変化を実感することによって、東洋医学の不思議を実感してもらえるところです。そのことが、自宅でのローラー鍼や温灸などの指導を、患者さんが忠実に実践するきっかけとなり、相乗効果が生まれていると思います。
 
 第三には、皮膚の接触刺激のみで治療効果をあげているところです。「鍼は痛いから嫌だ」という潜在患者の掘り起こしに大きく貢献するものと思います。
 
次に、私の感じた課題(私が理解できていないだけかもしれません)を書かせていただきます。一つは、治療に時間がかかるということです。もちろん、慣れてくれば、先生のように、ずいぶん速くできるようになるかと思いますが、チェック項目を減らす方法や、一穴で多くの反応を消去できる場所の見つけ方があれば有難いと思います。

 二つ目は、患者が認知症や知覚障害で、切経に対する適確な反応ができない場合です。他覚的な所見で治療点の検索や刺激効果が確認できれば「鬼に金棒」といったところではないでしょうか。短期間の研修でしたが、教えていただいたことを何度も反芻して自分のものにしていきたいと思っています。(2013年)

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